サイ子の徒然

日々の暮らしの中で感じることなど……

階級と階層

岡田斗司夫さんの本を、数冊読みました。
「世界征服は可能か」と
「オタクはもう死んでいる」です。
(他にもありますが、タイトルに関係があるのは、この2冊です)

読みやすくて、一気に読んでしまいました。

でも、ここから先は、その本のレビューではなく、
勝手に自分の思い出話になっているので、
レビューを求めて検索されてきた方の
ご期待には応えられません。ご了承ください。
simofu1118のただの思い出話につきあってくださる方のみ、
続きをお読みください。




オタクや世界征服について語りたいのではなく、
印象に残ったのはその中に出てきた
「階級と階層」という概念です。
「オタク」の方には「貴族とエリート」という表現も出てきました。

ああ、分かる……

「武士は食わねど高楊枝」

その感覚、高校生時代になくしました。
でもそのことは、高2の時、「正義」に悩んで、選んだ選択でした。
正義なんてない、勝ったものの理論がすなわち「正義」と呼ばれるだけだ、
酷い絶望感の中で、なんとなくそう思い、
その考え方を受け入れることで
「(ずるい)大人」
として生きていく覚悟が出来たんだと思います。
もちろん、その後も、何年かずつに分けて、
壁にぶつかりながら来ました。
(お恥ずかしいことに、今、まさにぶつかっています。
 今回は、乗り越えたくない、とか、大人げなく思っています:苦笑)
simofu1118は孤高の人をやめ、「選民意識」も捨て(笑)、
普通の人になるべく、頑張ってきました。
もちろん、三つ子の魂百までなので、
鼻持ちならない言動は多々ありますが、
それでも、そんな感覚はあえて捨てる方向でがんばりました。

あ、言いたいことがそれてる……(苦笑)。


もちろん、私は貴族でもなんでもありません。
でも、小さい頃はどこかに、
「恥も外聞もかなぐり捨てて命乞いをする」
なんてことは、死んでもしてはいけないと思っていた節があります。
今じゃ、人を陥れてでも生き延びてやる、な勢いですけどね(苦笑)。


それを、岡田さんの本を読みながら
昔の自分や自分の理想なんかを思い出して、
しみじみしていました。


30代前半に、意味もなく、人生に悩んでいた頃があります。
ネットを知り、同人を知り、創作熱が再燃した時期でもあります。
そのころの自分が作り出した世界に
「貴族階級」の人物がいました。
自分の意志の有無にかかわらず、
「その家に生まれたからには」
という価値観に「価値」を見いだす人物です。
そして、それとは対照的に
隷従し、すべてを無批判に受け入れることで
自分の立ち位置を見いだす人物がいました。
二人はともに、お互いの存在に支えられながら生きている、
そんな設定です。


仕事に行き詰まるとき、
なぜか、この二人が心の中に出てきます。
今も出てきています……(行き詰まってるからな……:笑)
自分にはどうしようもない「階級」のなかで、
精一杯生きているこの二人が
困ったときの私の支えになっている意味が、
岡田さんの本を読んで、すっきり分かった気がしました。


うわ、長い話(笑)。
そして、分からない話……。
もし、岡田さんのファンで、その検索結果、ここにいらっしゃった方、
すみませんでした。